価格に反した素晴らしい出来にビックリした。
いやこれかなりの良作かと。

まずOPと主題歌に魅せられて一気にこのゲームの世界観に飲み込まれた。
短いながらも死について迫り、ご都合主義を排除したシナリオには圧巻の一言。

特に、死神の「時間だ」には心臓がどっくんきた。
その一言で今までその人と築いてきた時間や関係が一瞬で消え去ってしまい、
主人公も「割り切らなきゃ」とその時は悟るんだけど、
幼馴染のいずみが死の運命にあると知ったときあの時思ったことは間違いだったと理解する。
「僕は第三者の死と、第三者の悲しみを見て勝手に悟ったふりをしていたにすぎない」と。
そう。ニュースや新聞等で事件や事故を知っても可哀想だと思うけど、実際心の底から苦悩する事なんてない。

この作品ではその第三者の死と近しい人の死を上手く取り扱っていると思った。
最後の選択肢なんかまさにそう。
自分だったらどうするかと数分パソコンの前で考えてしまった。
最後に、どの選択肢を選んでも決して逃れられない死の運命を目の当たりにしてプレイ後、かなりへこんだ。