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月染の枷鎖 -the end of the scarlet luna-(ひよこソフト)の感想。
以下ネタバレ追記へ。
数多ある田舎伝奇ゲーの劣化焼き直しという印象しか残らなかった。
主人公つかえねえええええええええええええええええええええ。

とりあえず、主人公にやばいくらいイライラしたのでひたすら感想で毒吐くので注意。

主人公は鈍感で行動力皆無、脳みそ空っぽ状態、ずぼらな言動、無神経、KY、自分勝手な行動ともうどう考えても許容しきれない。
一過性の情報に踊らされすぎ。もう少し考えて行動しろ。あいつが悪いこいつが悪いと振り回されすぎ。
主人公が動くたびに空回りしてて、大人がやめとけ、危険だって諭してるのに全くいうことを聞かずわざわざ首突っ込んで、周りが死んでいく。
主人公の無能さと屑っぷり、自業自得で同情できない等、目に余る。
それと無理を言って教えてもらってから、怖気づいて「話して大丈夫だったの?」とか聞いたり、「聞かなければよかった」と後でびくびくしたり、泣いたり、とかどんだけカスなんだ。
「どんな状況になってもベストを尽くす」とかいって結局何もやってないなこいつ。
てか雨音と会った証明がほしいとかカメラでも使えば一瞬で証明できるとか海岸近くまで全員でいって、主人公が先行して他は隠れてみてるとかいくらでも会えるチャンスは作れるのになんでどうせ会えないとか思考停止してるから手に負えない。
ほぼ毎日、会ってるくせに会える可能性は低いとかなにをいってるのやら。
他に、雨音のこと守るとかいっときながら、次の日になずなのこと守るとかいっててあれ何言ってるんだこいつって思った。
そして、なずなが消えて守れなかったと悔いて、その後今度は雨音のこと好きとかなんだこいつ。カスすぎる
しかも毎回守ると約束するのはいいが具体的に何の対策もしてないから、速攻で守れないというダメさ加減を発揮、主人公のカスっぷりが露呈。
というか主人公も周りの奴らもあほすぎる。失踪者があんなに出てるのに分かれて探索とか馬鹿なの?
後、一番気になったのが約束破り。
約束をすべからく速攻破りまくる主人公には心底辟易した。村の危険を説かれているにも関わらず深追いして窮地になる。
その後、毎回「俺が○○を危険にさらしてしまったのか」、「このことを聞かなければよかったんじゃないか」。「俺はもしかしてとんでもないことに手を出してるんじゃないのかetc
この自己嫌悪してるけど、反省してるよ的なくだりが非常に鼻につく。
そんなことは命の危険があると言われた時点でわかってたことだろと。
どいつもこいつも事態を甘く見過ぎ。
後、論破されると怒鳴り散らしたり、殴ったりするキャラが多すぎて、みていて疲れるというかストレスがたまる。
それにしても柚子姉との約束破りの屁理屈がひどい。命にかかわることなのに、「約束破ったのばれたから怒られる」とかなにをいってるんだこのアマちゃんは。
てかあの連続での約束破りの行動を柚子ねえも許しちゃダメだろ。主人公が何も考えずにあんな杜撰な対応してるから周りも殺されるんだよ。
また、柚子姉と命の危険があるから、周りの友達に話さないことと言われたのにその日に約束を破る、
他にも海琴の家に行くなと言われたのに場所を聞いた瞬間、見に行く、誰にも言うなと言われているにもかかわらずあっさり義父にゲロッてその行動が原因で村会に行動がばれる等、
もう行動が最低レベルで足手まといすぎだし人間としても最低レベル。
で、毎回の如く、終わった後にしくじったとその時は後悔したり、形だけは謝るんだけど、さっさと忘れてすぐまた同じような行動をする始末。 
危険なことと散々いわれてきたのに、実際つけられて、「そんな小説みたいなことあるわけないじゃないか」とか言ってる始末。
状況を把握してなさすぎてイライラがエンドレスワルツ。
他にも目の前で祖母を殺され、実父にお前は誰にも望まれずに生まれた子と言われたなずなに対して「たくっ泣いてばかりいるなよ。この年にもなって。いつも元気なのがなずなの取り柄なんだから」とかいう始末。
これで慰められるなずなもなずなだな。完全にぽかーん状態。
最後に気になったのが仲間連呼。
主人公は雨音にやたらと仲間仲間いうけど、仲間の描写ってあったのかと疑問に思わざるを得ない。
主人公と雨音は海岸で話すだけ、雨音と他キャラ2人は幼いころにちょっと遊んだくらい、他はあったばかり、これで仲間言うのは無理がないか。
4章の牢屋でのイベントで「仲間を殺すことがどれだけ苦しいことか考えてみろ」とか言ってたけどそこらへんの説得力が足りず、ついていけなかった。
にしてもシナリオ展開で、結局主人公側は何もアクションを起こさないのがいただけない。
状況待ってて、周りが反乱起こして終わりとか何それ。
全く盛り上がらないんですけど。主人公は結局、事件に巻きこまれただけで何もせず教えて教えてとクレクレするばかり、教えてもらった後もびびるか自爆するだけ。
もうだめだこれ。
なんかシナリオもひどいけど、主人公の無能さが予想の斜め上いってもうシナリオそっちのけで目がいってしまう。
もう挙げだしたらきりがないほど、主人公が無能。
自称空気の読める子だとか言ってたけど、お前ほど空気読めないやつも珍しいわ。
恋愛に関しても鈍感だし、悠莉に鈍感とかぬかしてたけどお前の鈍感には負ける。
正直いいところって顔だけだな。
主人公が行動しないと話は進まないけど、もう少し有能と思わせてくれるくらいに行動させてほしかった。
行動が全て空回り。結局、後手で動くのみ。
思考停止で毎回みんなで相談。結局何の解決策も出ない。最後は他人任せ。
もうだめだこいつ。

というわけで主人公をこき下ろしてすっきりしたので、次は他キャラ。
主人公もイライラするけど、他キャラも実はひどい。
男友達の悠莉はKYで鈍感。
ヒロインのなずなもひどい。
序盤の授業中でのなずなの逆キレっぷりには本気で井理解不能で困った。
その後、すぐに自分と主人公の境遇を重ねて怒ったという理由が明らかになり和解となるがイマイチ納得がいかない。
説明されなきゃ何もわからないだろうに、勝手にきれて主人公をけなして何様なんだろうと思った
しかも実はその理由とは関係ないことを勝手に想像してこき下ろしてたりする。
こんな女とは関わりたくないなあ。
感情の推移が雑すぎる。
それが顕著なのが、なずなが速攻で主人公に惚れてたこと、これはちょっと意味不明。
後、個人的にダメのが勘違いツンデレ。
なずなはツンデレじゃなくて、これはただの暴力女です。
コンプレックスもち、キレ症、うるさい、耳痛い、場当たり的な薄っぺらい正義感。少し考えればわかることなのに感情的になって怒鳴りすぎ、殴りすぎ。
そして都合が悪くなると不機嫌、無視のコンボ。
イラッと来る。これはツンデレじゃなくてキレ症の気分屋という。
というか彼女でもないのにやきもち焼きまくって不機嫌になるキャラって基本受け付けないんですよね。
押しつけがましいというか別にお前と何の関係もないのに、なんでそんな切れてんのって?感じですわ。
ちなみにあくまでこれ主人公が今作のような鈍感野郎ではなく、ある程度思考できる主人公の場合ですよ。
鈍感もダメだが、勘違いツンデレもあかん。
次、
主人公の親父も行動原理がおかしい。
失踪した人がいるのに主人公と二手に分かれて探索とかあほなの?
少し前に絶対家から出るなよとかいってたのに何をやってるんだと思った。
次、
荘司だが、荘司の思惑がイマイチわからん。
迷信なんか信じず、村に理をとか村の革新とかいってるけど、やってることはただの誘拐、強○と殺人、結局、意味不明の逆恨み復讐劇という茶番だし。
ただの愉快犯かと思うくらい、悪役としては思想や理由が弱すぎる。
サスペンスやるならもっと狂信的あるいは信念のあるキャラを悪役に、凌辱するなら徹底的な外道キャラを用意、伝奇やるならもっとホラー的要素としてシナリオ上の儀式の重要性をしっかり確立する必要がある。
また、儀式や凌辱行為を実行している村人達をもっと上手く立ち回らせたり、立ち絵作ったりして、村の不審感等をプレイヤーにもっと煽ってくれ。
怪しいキャラがそのまま犯人でした、仲間たちはみんないいやつでした、狂信とは言えない陳腐な儀式と思想でしたとかさあ肩すかしにもほどがある。
どんでん返しもホラー要素も凌辱要素もほとんどない予定調和の話なんて伝奇ものとして失格。
何よりキャラ達特に主人公の魅力が全くと言っていいほど足りてない。
シナリオもヒロインも悪役もエロも魅力が足りない。
次、
雨音だが、雨音を子攻略できないとかオワッとる。
雨音が異母姉弟だったことにはこの作品では数少ない意表をついた展開だったが、これってパッケやOHPでもわかるようにメインキャラとして据えられていた雨音が、主人公とのエロ無し攻略不可になってしまうわけだから完全にエロゲーとして害悪な設定だと思うんだけどどうでしょう。
もういいや。
それと3章ラストのはっちゃけぶりを見てビビッタ。だけど特にそういう戦闘訓練とか殺人に対する能力も何も描写されていないからなんでこんなすごいんだ。
狂気に狂えば銃持ってる相手も一挿しで終わらせられるほど甘いもんかなあ。
にしても最初から色々出来る立場だから、ぶっちゃけ主人公より雨音が動けば速攻物語終わっちゃうくらい話薄いんだよね。
雨音はある程度勝手に行動できるんだから、事件の解決や荘司たちを出し抜くことなんかいくらでもできるからなあ。
次、
柚子ねえだが、心理描写が浅いので微妙。
別に不快でもなかったが、印象に残らないキャラだった。

さて、エロシーンについてだが、エロは中途半端な凌辱いれるならないほうがいいし、やるんなら輪姦とかヒロインの心理描写を徹底してくれないとあかん。
薄すぎて毒にも薬にもならない。
中途半端で全然抜けないこと間違いなし。
まあ絵的にもそういう凌辱には向いてないからあってもなくてもどうでもいいっちゃいいか。

設定矛盾だが、なんかおかしいとこがちらほら。
警察何やってんの?
いや、柚子姉が警察とか無意味と説明してたけど、かりにも法が整備された現代社会なんだから、あんな贄出していいのか。
もし、警察が蓮美家とつながってるっていっても、失踪者をあんなに出したらほころび出るでしょ。
特に村の外からやってきた主人公一家なんか消えたら怪しまれるに決まってるし。
そこらへんさらっと流してるけど、色々と設定に無理があるよね。
後、柊家にある文献や笹百合のとこの文献を蓮美楓ではなく、村人の前で明るみにすれば速攻終わる話なんだけど、なんでしないの?
蓮美家がやばいといってもさすがに自分達の生死が関わるとなると村人でも動くと思うんだけど。
大体前の儀式の際、儀式を賛成してたのは荘司と楓くらいなんだからいくらでも儀式をぶっこわせたと思うんだけど。
いやだって実質の現党首の雨音の言質があんだけないがしろにされてるんだからさ。そこらへんが納得いかない点が多い。
だいたい儀式の定義が適当すぎ。
そこらへん気にしたら楽しめないっていうのはわかってるんだけど、どうにもそういう設定の矛盾や主人公の無能さがあまりにも目に付くんですよね。

シナリオ構成だが、ループ設定とか色々ひぐらしと被ってる気がするのは気のせいか。まあパクリでもなんでもおもしろければいいんだけど、如何せん盛り上がりに欠ける。
特に盛り上がるべきラストがあっさりしすぎ。
最後まで主人公たちが役立たずで蚊帳の外だから見ていてもドラマ性がなくこういうしきたりがあって、こういう事件があってこういう能力があってと淡々と物語が進んでいくだけなので面白みがない。
そして、ラストの犯人の崖転落死亡イエンドをみてどこの火曜サスペンスだよって思った。
後、地味に真ルートで婆さん2人は死亡というのはひどい。都合よくメインキャラは生き残って、用済みの婆さん達だけ容赦なく殺されるのはなんだかなあ。
ご都合主義の極みですな。
主人公が「誰も犠牲にならない方法を探してるんだ」ってきれいごと言ってたけど婆さん達はスルーですかそうですか。
きれいごと言うなら、その方法論を出せ。
結局家にいるだけで、婆さん死んだ。
なんかそのことについて華麗にスルーされて触れられなかったのが気になった。
にしてもホラーやサスペンスに特殊能力系をいれると大半はなんでもありになって物語が陳腐になる。
まあ最初から怪しい人がそのまま犯人だったり、狂信的な要素も完全に飾りだったりするからサスペンスとか言える代物でもないわな。
ここまでプレイして予想通りの展開のゲームも久々だ。
怪しい荘司、蓮美家、謎の少女の正体、風習等、謎要素が序盤でほとんど推測できるんで真相がわかってもやっぱりそうなのねという感じでなんの感慨も湧かないのが最大の減点要素か。
後、 灯穂奇譚の悲劇再び。
今度はパッケでメインヒロインと思われた雨音が実は主人公と姉弟だったという罠。
だから、主人公と雨音がくっつかず、攻略不可というオチ。
Hシーンはあるにはあるけど、あれは過去の巫女さんの回想凌辱Hなので実質カウントするものではない。
主人公がダメ、キャラがダメ、シナリオがダメ、エロもダメ、もうほめるとこがないんだけどどうしよう。
グラフィックはバラツキあるけど、まあよかったんじゃないかな。
ただ、なずなの制服立ち絵は肩出し脱ぎかけでどう見ても誘ってるようにしか見えないけどね。

結論、伝奇ものやるなら他作品やった方がいい。
数多あるミステリー小説、エロゲだとtopcatの果て青、竜騎士のひぐらし、かぐやの瀬里奈、月石の明日出逢った少女等、やってるとこの作品はかなり物足りないと思われ。
このジャンルはある程度開拓されているので、他作品とは違った魅力があれば何かしら評価もできたのだが、特にシナリオ展開で目を見張るものがなかったので残念だった。

以上

無駄に長く書き過ぎた。
結局言いたいことは、
主人公・悪役が糞、伝奇ものとして微妙、シナリオが予定調和、この1行で終わる。
どんだけ無駄に語ってるんだ俺は。
それにしても主人公が糞だとやっぱシナリオ全体にもひびくね。動けないなら、動けないなりにましな思考力をもってほしかった。
まあ処女作なので、次回に期待。